脳の記憶メカニズムから見るボードゲーム研修の効果 | Marketing Town(マーケティングタウン)
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脳の記憶メカニズムから見るボードゲーム研修の効果

ボードゲームを使ったゲーミフィケーション研修は、従来の講義型研修と比較し、学習定着率が高いと言われています。
こちらでは、脳の記憶メカニズムの観点から見たボードゲーム研修の効果についてご説明します。

 

記憶の分類

 

記憶は、短期記憶と長期記憶に分かれます。短期記憶に入った情報のほとんどは、30秒〜数分ほど保持され、その後忘れられてしまいます。

 

しかし、短期記憶の一部は長期記憶に転送され、数時間〜数年間、あるいは生涯にわたって記憶することができます。このように、学習した内容を定着させるためには、長期記憶にアプローチすることが必要です。

また、長期記憶は、以下の4つに分類することができます。

 

 

◯エピソード記憶 ・・・・過去の自分の経験や出来事に関連したストーリー的記憶

例)「昨日、同僚とボードゲームをした」のような過去の経験

 

◯意味記憶  ・・・・・・・”知識”の記憶

例)「4P」「3C」のようなマーケティングのフレームワークに関する知識

 

◯プライミング記憶 ・・・感覚・知覚など、瞬時に対象を見極めるための記憶表象

例)「マーケティング」という単語を見た後に、「◯◯ィング」という文字列を見ると、先ほど見た単語を想起し、「マーケティング」と読んでしまう現象

 

◯手続き記憶 ・・・・・・感覚的に会得している、想起意識が伴わない記憶

例)自転車の乗り方

 

 

講義型研修の問題点

 

記憶メカニズムという観点から研修について考えてみると、講義型研修は、基本的に新しい知識の獲得、つまり「意味記憶」の獲得のみフォーカスされたものであると言えます。

 

しかし、10歳頃を越えると、人はエピソード記憶や手続き記憶が優位になります。
そのため、従来の意味記憶の獲得を主とする「座学」の講義型学習は、効率のいい企業研修とは言えません。

 

意味記憶の他に、エピソード記憶や手続き記憶にアプローチし、より長期にわたって知識を定着させることのできる研修プログラムが必要なのです。

 

 

「エピソード記憶」と「手続き記憶」へのボードゲーム型学習

 

【エピソード記憶へのアプローチ】

Marketing Townでは、ゲームの世界の中で、自分自身が小売店の経営者となることによって、マーケティングや経営の”疑似経験”を得ることができます。

ゲーム内では、勝敗、競合の発生、自身がどのような戦略を用いて対処したかなど、様々なストーリーが生まれます。この”疑似経験”がエピソード記憶となって定着することで、学習内容を想起しやすくなります。また、ゲームの中で様々な会話が生まれることで、より強固なエピソード記憶として知識を定着させることができます。

 

 

【手続き記憶へのアプローチ】

手続き記憶の獲得も重要です。
手続き記憶は、一度定着するとなかなか忘れることのない、長期記憶の中で最も強固な記憶と言われています。それにも関わらず、これまでの研修では、手続き記憶へのアプローチはあまり考慮されてきませんでした。

Marketing Townは、マーケティング思考を意識しなくても、マーケティング的な行動が取れるようなゲーム設計になっています。そのため、「体感」として、マーケティングや会社経営を記憶することができるのです。

 

 

マーケティングや会社経営についての学習は、意味記憶の階層に留めておくだけでは不十分です。
手続き記憶にまで落とし込み、「思い出そうとしなくても、フレームワークを自然に活用できている」という段階になって初めて、実践に活かすスキルとなります。

 

定着し、実践に活きる研修

 

Marketing Town研修では、「講義」として意味記憶にアプローチするだけでなく、「体験」を通してエピソード記憶や手続き記憶にアプローチします。これにより、受講者は学習内容をより長期的に記憶し、より実践で活用しやすくなります。

 

実際に、「研修実施数週間後に、社内で、『このニュースって、マーケティングタウンで言うと、あれだよね』という発言が出ました」といったお声も頂いています。

 

研修内容を、脳の記憶メカニズムから捉えると、より有意義な人材育成を設計することができます。企業研修にビジネスゲーム学習という手段を考えてみてはいかがでしょうか?

出典
Tulving, E. (1972). Episodic and semantic memory. In E, Tulving & W, Donaldson (eds.), Organization of memory. 
Academic Press. pp. 382-403.
Tulving, E. (1984). Relations among components process of memory. Behavioral and Brain Science, 7, 223-238.
池谷祐二(2001)『記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶の仕組みと鍛え方』.講談社.

 


 

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