アドバイスの本質が伝わるようになる。知識と経験を疑似体験して自立自走できる組織に。 | Marketing Town(マーケティングタウン)
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導入企業インタビュー

アドバイスの本質が伝わるようになる。知識と経験を疑似体験して自立自走できる組織に。

株式会社サイバーエージェント
「21世紀を代表する会社を創る」をビジョンに掲げ、メディアやゲーム、インターネット広告など多岐にわたるサービスを展開する。

 

インターネット広告事業本部
統括 兼 データビジネス責任者
羽片 一人 様

 

「AbemaTV」や「グランブルーファンタジー」などメディアやゲーム、インターネット広告まで多岐にわたるサービスを展開するサイバーエージェント様。今回はインターネット広告事業本部の羽片氏に、マーケティングタウンの導入の決め手や効果についてお伺いしました。

 

これまでの人材育成の取り組み

 

マーケティングタウン編集部(以下、編集部):

これまで、サイバーエージェントさんではどのような人材育成を行っておられましたか?

 

羽片氏:

もともと我々は、採用・育成・活性化の三軸に力を入れているので、その1つである「育成」の部分も手厚く行っていました。

例えば、トレーナー制度では「トレーナー」と呼ばれる先輩の社員が新入社員と一緒に仕事をすることで、新入社員の業務の習熟度を上げています。

 

編集部:

確かに実務を学ぶのはそういったOJT形式の研修が効率が良いですよね。

 

羽片氏:

そうなんですよね。他にもOFFJTのような形で合宿も行っています。

 

編集部:

合宿ではどのようなことを行っているのですか?

 

羽片氏:

これは活性化とも繋がる部分ですが、自分と異なる業務を担当する社員にヒアリングをした上で、他己紹介を行う、という合宿を行ったりしています。

例えばYouTubeの担当者とFacebookの担当者は普段、別々で動くのですが、本当は連携して進められるところもあるはずです。そういったことを、ただこちらから伝えたとしても、なかなか定着しづらいので、こうした取り組みの中で自らで学んでほしいなという想いがあります。

 

編集部:

とても面白そうで気付きのたくさんありそうな研修ですね!

 

研修前の課題

 

編集部:

今のお話を聞くと、研修や育成に課題は無かったように思うのですが。

 

羽片氏:

これらの取り組みや研修自体に課題はなかったのですが、事業の土台となるPLや財務諸表といった専門知識に関する研修は実施できていませんでした。

 

 

羽片氏:

今後、メンバーには事業責任を持てる人材になってもらいたいので、本当は事業責任を担うチャンスを作ってあげたいのですが、メンバーに対して、突然「じゃあ明日からPLよろしく」と任せるのは現実問題難しい。そのため座学で身につけてもらうしかないのですが、座学では頭に入りづらい。

 

編集部:

そうですね。実践に近い形でもケーススタディなどですね。

 

羽片氏:

そうなんです。だから、実際に体験して学べるようなものがあればなと思っていたんです。

そんなときに、マーケティングタウンを知って、会社の代表として経営の疑似体験ができるのは、とてもいいなと思いましたね。

 

編集部:

なるほど。実践の機会をあたえて、事業を見れる視点やその経験をもった人材を育てたかった、ということですね。

 

羽片氏:

そうですね。

 

実際にマーケティングタウン研修を実施してみて

 

編集部:

今回のマーケティングタウンの研修は、どのような社員の方を対象に実施されたのですか?

 

羽片氏:

インターネット広告事業本部のメディアの専門家や、データの専門家といったスペシャリストを対象に行いました。

 

それぞれのメディアの売上を伸ばす戦略・戦術の立案から実行までを行うメンバーで、その中でも次世代リーダーに育っていってほしい社員をアサインしました。将来的には1つのメディアにつき1つのPL(損益計算書)を持つことになるので、その経験をしておいてほしいなと。

 

編集部:

実際に研修を実施してみていかがでしたか?

 

羽片氏:

事業は周りの動きに合わせて自分の動き方を変えていくのが重要ですよね。ただ、自分の意思を持って方向性を決めていかないと、周りに流されてしまう。このバランスのとり方に、個人でばらつきがあるだろうなと思っていました。

 

そして、実際にマーケティングタウンをプレイしてみると、他のプレイヤーの動きを踏まえてPDCAを回す人もいれば、自分のターンのときにしか思考できていない人もいて、やはり個人差が出るなというのが明確にわかりましたね。

 

あとは、広告代理店なのにみんな広告を打たなかったのが印象的でした(笑)

 

 

編集部:

たしかにみなさん全然広告を打ちませんでしたね(笑)

 

羽片氏:

不思議ですよね(笑)

でも、自分が経営者として広告に対してお金を払う立場になることで、お客様が広告に対して大事なお金を払ってくれているという部分は感じてもらえたかなと思っています。

 

あとは、なによりメンバーの学びが多く、さらにその質が高かったのがよかったですね。

 

研修後にメンバーで飲みに行ったのですが、みんな「もう2、3年分の経営をやりたかった」と言っていたんです。その2、3年分のプレイで何をするのか聞いてみると、それぞれがとても具体的で、筋の通った返答をしてきたので、「ああ、良い視点で考えられてるな」と感じられましたね。

 

そういった意味で、マーケティングタウンはプレイだけでなく、これまで座学で学ぶしかなかった部分もしっかりと知識として定着しているなと思いました。

 

研修後の変化

 

編集部:

研修後の実際の業務で、何か受講者に変化はありましたか?

 

羽片氏:

普段から「こういうことが大事だよ」というコミュニケーションはよく取っていたのですが、「それらのアドバイスが重要である理由」を理解してくれたというのが大きな変化ですね。

 

これまではコミュニケーションの中で「この人は何を言ってるんだろう」という反応を示すこともありましたが、それが「あ、言っていたことは、こういうことだったんだ!」となってくれました。そういった変化が普段のコミュニケーションからも感じられるようになりましたね。

 

編集部:

認識が揃ったのですね。

 

羽片氏:

そうですね。やっぱり実際に経験をしたことがないと、イメージができないので「この人は何を言ってるんだろう」ってなってしまうんですよね。僕も最初、代表の藤田さんとミーティングしてるときはそんな感じだったんですよ、「何言ってるかわからないな…」って(笑)

でも、その半年後に藤田さんが言っていた落とし穴にちゃんと落ちて、「あ、こういうことだったのか」と気づけましたね。

 

実際にそうやいった経験を経て、血肉化されていくと思うのですが、PLを扱ったことがないメンバーは、「PL見るときはこうやって、こうやって、こうやってね」と話してもなかなかイメージが辛かったのだと思います。そこが研修後は「あ、こういうことね!」と反応が多くなったので、イメージがしやすくなったのだと思います。

 

 

編集部:

羽片さんは実際に自分で子会社を経営する中で、そういった経験をする機会があったのですね。

 

羽片氏:

そうですね。僕はたまたまそういった機会をもらいましたが、今のメンバーはそういった経験がない中で一方的に伝えても理解がし辛かったと思います。そのため、そこを疑似体験で補えたのはとても良かったです。

 

例えば「競合をちゃんと見ておかないといけない」ということ1つでも、経験しないとその重要性をイメージし辛い。それが「確かにマーケティングタウンでもこういう場面があったな」のように、その理由や背景を自分で経験し感じてくれたので、僕としてはマネジメントコストが下がってとても楽になりました。

 

編集部:

そうですよね、一つ一つをくどくどと説明するのはお互いしんどいですからね。

 

羽片氏:

そうなんですよ。やっぱりやってみないとわからないことは往々にしてあるなと。

ゲームで負けたりすると「はっ!」となりますよね。それがマーケティングタウンで学びがある1つの要因かなとも思います。

 

編集部:

ありがとうございます。

 

羽片氏:

あとは、PL・BSを最初から説明するのってすごくめんどくさいので、そこも解説していただけたのが助かりました(笑)

 

編集部:

解説したかいがありました(笑)

 

あと、今回は羽片さんの提案で、事業計画に基づいて融資金額が決まるというオリジナルルールも追加しましたね。

 

羽片氏:

そうですね。結局、最後はサイバーエージェントに繋げたかったんです。そのため、サイバーエージェントではこういうところを大事にしているぞ、というところが伝わるようにルールを追加して頂きました。

 

実際に事業計画をつくることを体験してみると、その重要性を理解できるのではないか、と思って提案しました。結果としては僕等の会社らしさが出て、ここを大事にしてるよ、と伝えられてよかったです。

 

今後のマーケティングタウンに期待すること

 

編集部:

今後マーケティングタウンに期待することはありますか?

 

羽片氏:

今のゲームよりもう少し難しいものや、経営期間の長いものがあるといいかなと思いました。そうなると本当の実力がでそうだなと。

 

例えば最初の店舗が原価償却してしまう、のようなルールがあれば資産価値が下がったものをどう捉えるか、新店舗をどういった形で出店していくべきなのか、といった観点が増えて、経営としての難易度が圧倒的に上がるので、本当に正しい経営をしている人が勝ちそうだなと思いました。

 

編集部:

そうですよね。実はいま「外部環境の変化」という追加ルールを考えています。

 

羽片氏:

とてもいいですね。今までやってきたことをガラッと変えないと経営が苦しくなる、という経験がちゃんとできる人はやっぱり優秀だと思うんですよ。それって外部環境が変わったり、イノベーションのジレンマであったり、そういう「ちょっと先のために今しゃがむ」みたいな胆力の有無で結果は大きく分かれるかなと思いますね。

 

目指すチーム像

 

 

編集部:

羽片さんの目指してるチーム像はどのようなものですか?

 

羽片氏:

やっぱり個々人が自立自走しているチームですね。一人ひとりが責任を持って、プロフェッショナルとして、自分で考えて自分でやりきる。

 

ピラミッド型の組織であれば意思決定はトップの1つだけになってしまいますが、個々人が自立自走できる組織は、メンバーの数だけ意思決定ができますよね。一人ひとりが意思決定を経験して、決断ができる人が増えることで、多くのチャレンジができて、結果として成功する確率が上がっていく。そんな動き方ができてる組織がいいかなと思いますね。

 

編集部:

とてもサイバーエージェントさんらしいですね!ありがとうございました!

 

 

 


 

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