マーケティングのエッセンスが塩梅良く詰まったプロダクト | Marketing Town(マーケティングタウン)
マーケティングタウン

プロフェッショナルインタビュー

マーケティングのエッセンスが塩梅良く詰まったプロダクト

各業界の経営・マーケティングのプロから見たマーケティングタウンの評価をお聞きする「プロフェッショナルインタビュー」。

 

今回はマーケティングメディア「ferret」をはじめとするメディア運営や、BtoBのWebマーケティングツール「ferret One」を提供する株式会社ベーシックの代表取締役 秋山勝さんに、マーケティングタウンの評価をお聞きしました。

 

マーケティングタウンとの出会い

飛田:
そもそもマーケティングタウンを知っていただいたきっかけは何だったのでしょう?

 

秋山氏:
「マーケのホンネ」というイベントですね。

実は飛田さんたちが登壇した次の回に僕が出ていたんですよ。そこで「前回マーケティングタウンというものをやった」という話を聞いたのが最初です。

 

飛田:
そこがきっかけだったんですね!

 

秋山氏:
そうなんです。それをきっかけに自分でマーケティングタウンについて調べていたタイミングで、偶然にも弊社の運営する「ferret」でも取材をしたばかりだと聞いて、取材担当者を通じて飛田さんを紹介してもらいました。

 

飛田:
なんだか偶然がつながっていますね。

 

秋山氏:
僕も我が目を疑いましたよ(笑)

 

マーケティングタウンに興味を持った理由

 

飛田:
なぜ最初のタイミングで自分で調べるほどまでに興味をもっていただけたのでしょう?

 

秋山氏:
そもそもマーケティングという行為自体の定義ってわりと曖昧じゃないですか?

 

僕の考えでは、マーケティングって「曖昧だから難しいもの」と、決めて、思考を止めてはいけないものなんです。そのため、狭義の意味であっても「まあこういうものだよね」という定義づけや意識付けができるモノがあったらいいなって思ってました。

 

弊社でも「ferret」という媒体を通じて、マーケティングの基本的な情報から応用も含めて発信をしているのですが、それだけで十分なのかといえば、そうではないんです。

 

こういった課題感があったので、マーケティングタウンを知ってすぐに飛びついたんですよね。そこに加えて、マーケティングをボードゲームという古典的なものに落とし込んでる点にもすごく興味を持ちました。個人的に「モノポリー」や「いただきストリート」のようなゲームが好きですし。

 

プレイしてみて

飛田:
実際にマーケティングタウンをプレイして、秋山さんの目にはどう映りましたか?

 

秋山氏:
まず、いい意味で凝縮されてるなと感じましたね。やたらとマーケティングについての話を広げているわけではないなと。

 

ここはプレイをしていて感じたし、だからこそコンセプトを聞かせてもらったときも納得感がとても高かったですね。

 

飛田:
ありがとうございます。

 

秋山氏:
マーケティングって定義できないと言いましたけど、その理由はマーケティングという言葉の範囲が広いから。じゃあそのマーケティングの「どの部分を切り出してゲームのエッセンスとすれば、プロダクトとして成立するのか」がとてもシンプルでわかりやすいのは純粋にすごいな、と。

 

飛田:
ありがとうございます。どの部分を切り出すかはかなり意識しました。

 

秋山氏:
特にゲームの中身で言えば、4Pや3Cといったフレームワークが上手く抽出されていて、さらにゲーム上に競合が存在しているのがとてもおもしろいなと感じました。

 

飛田:
なるほど。他のプレイヤーが競合になっているということですかね。

 

秋山氏:
そうそう。実社会でも同じようなことが起きているじゃないですか?

今はこの領域ではうまくいっていたとしても、他の企業がその市場に参入してくるかもしれない、みたいな。そういったライバル企業がいることによるジレンマや緊張感は経営やマーケティングを学ぶうえで重要だなと改めて感じましたし、そういったビジネスのジレンマを上手く表現してるなと。

 

そこが座学では学べないおもしろさだし、マーケティングタウンの良さじゃないですかね。

 

 

飛田:
ありがとうございます。実際にやってみて試行錯誤を繰り返しできる点はボードゲームならではだと思っています。

 

秋山氏:
そうですよね。以前にGoogleの方がおっしゃっていて、すごく共感したのが、「ディスプレイの先には実際のユーザーがいる」という話なんです。

 

マーケティングの難しさって、特にデジタルの領域だと「ペルソナをつくりましょう」「カスタマージャーニーマップを書きましょう」って言うんだけど、それらは全て妄想で組み立てたものだったりするじゃないですか?

 

要は、デジタル空間で自分たちが発信している広告やコミュニケーションに反応して、その画面の先にいる人が動く様子って目で見れないんですよね。だから今のマーケティングって、足跡や軌跡を見るしか手段がなくて、それに関係しそうなKPIを見つけて、想像しながらまたコミュニケーションをとる、みたいな手法になっていますよね。

 

例えば、実際に商品を購入してくれた人のところに話を聞きに行くこともできますが、それもその人自身の記憶をたどって話を聞くだけでしかないじゃないですか。

 

飛田:
購入した「その瞬間」ではないですものね。

 

秋山氏:
そう、ライバルの動きとかも同じ話で目に見えないんですよ。

 

マーケティングタウンは、それが見える形になってるという点がひとつの良さなのかなと。目の当たりにしながらやるわけですし。だから疑似体験になるんだろうなと思っています。

 

飛田:
ありがとうございます。

 

秋山氏:
あとは、「ゲームになっているからやっていて『楽しい』」という要素はプロダクトとして強いと思いましたね。実際に体験した社員からもすごく盛り上がったと聞きましたし。

 

飛田:
確かに研修でこれだけ参加者が盛り上がる事は少ないかもしれませんね。

 

秋山氏:
そうですよね。だからこれは提供する側も受ける側にとってもいい関係なのかなと。

 

 

飛田:
秋山さんは代表としてWebをメインにマーケティングの支援をされてると思うんのですが、そんな秋山さんから見て、小売店の経営を疑似体験するマーケティングタウンはそういった小売以外の領域でも効果があると思われますか?

 

秋山氏:
ゲーム用にデフォルメされているから効果はあるだろうなと。このデフォルメがなく、本当に実務に近いゲームだと「ほんとに店舗運営してます」みたいな体験になってしまうと思うんですよね。

 

なのでマーケティングタウンは小売店をケースにしているものの、抽象度がいい塩梅なんですよね。

 

飛田:
抽象度がいい塩梅!ありがとうございます。秋山さんにいい塩梅と言って頂けるの嬉しいです!笑

 

どんな企業向け?

 

飛田:
マーケティングタウンはどんな企業やどんなシーンで活用すると効果的だと思いますか?

 

秋山氏:
直球で言えば、マーケティングを生業にしてるとこですよね。

 

さきほどの小売店の話をそのまま解釈してもおもしろいと思いますよ。要は店舗経営をやっているような会社さんにも、効果的かもしれないなと

 

例えばですが、フランチャイズの店舗のオーナーさんをフランチャイズ本部が集めて、マーケティングタウンの研修を実施してみるとかもいいかもなと思いました。

 

飛田:
確かにそういった研修のケースもありますね。

 

秋山氏:
僕自身、店舗の経営をしたことがないので絶対的な根拠はありませんが、マーケティングタウンをやってみると、お客さんから選ばれている、といった視点を持つきっかけが作れるのかな、と感じました。

 

飛田:
実務に追われるとその視点っておろそかになってしまいますよね。

 

秋山氏:
そうそう。おいしい料理を出していればお客さんが来るみたいな話って、一部は本当だけど、一部は嘘かなと思っているんです。それこそマーケティングが必要なんですよね。

 

余談になりますが、神楽坂によく行っているマッサージ店があるんです。でも僕はそのお店の店名を全然覚えていないんです。何回も行っているのに。

 

その理由は、Googleマップで「神楽坂 マッサージ」と検索すればそのお店が出てくるからなんですよね。でも最近、ほかのお店が上位に表示されるようになってしまい、探すのが名前を覚えてない分ちょっと億劫になってきたんです。

 

これは結構問題だなと思ったんですよね。このキーワードで上位にいるかいないかだけで、店の売上って変わると思うんです。そう考えたときに、「このマッサージ店のオーナーはこういったことも今は考えないといけないんだな」とマーケティングの重要性を再認識したんです。

 

飛田:
ユーザー視点からしても、ちゃんとそういう仕組みがないと、行きたい店にもたどりつけませんしね。

 

秋山氏:
そうですよね。だから単純だけど、「知られる」って本当に大事だなと。あとは覚えやすい名前も重要(笑)

 

飛田:
秋山さんがもし会社のメンバーでこれをプレイするとしたら、どんな層やレイヤーを対象にしますか?

 

秋山氏:
レイヤーでいうと事業部対抗とかが面白そうですよね。事業部の自慢のマーケターを一人ずつ出して勝負するけれども、なぜかバックオフィスのメンバーが勝つ、みたいな。

 

飛田:
なるほど。そういったコミュニケーション的な面白さも生まれそうですね。

 

コラム

飛田:
秋山さんがビジネスをされてきたなかで、どのタイミングで競合やプロダクト、プレイスみたいな全体像を具体的にイメージできるようになったのですか?

 

秋山氏:
今だと当然といえば当然ですが、リスティング広告の運用を始めたときには競合をすごく意識しはじめましたね。

 

リスティング広告が広告の選択肢として出てくる前って、純広告が多かったので「その枠買います」みたいな感じだったんです。もちろんそのときも競合を意識してやるっていうのは当然必要なのですが、人ってそういうことを忘れがちなんですよね。

 

自分たちの持ってるものを、ターゲットとしている人たちにどう届けるかを考えたときに、純広告と違ってリスティング広告って枠の取り合いになるので、相手がどういうメッセージを出してるのか、とかをリアルタイムに見えるようになったことでより考える必要が出てきたんです。

 

そのあたりから視点が広がっていって、リスティング広告以外の場面でも市場や競合を考えるようになりましたね。

 

飛田:
秋山さんの原体験に「競合」があるのですね。

 

秋山氏:
そうかもしれないですね。

 

もう10年以上前の話ですが、求人広告というとページ単位で同じような求人が一面に並んでいたんです。そのときに、出稿するなら背景が真っ黄色で、黒字で一言書く方が目立つのでは?みたいなアイデアを話したことがあるんです。

 

これもやっぱり競合を意識した取組みだったりするんですよね。つまりマーケティング活動のひとつで、対象となる人に気にしてもらうための取り組みなので。

 

飛田:
なるほど。おもしろいですね!

 

秋山氏:
だから量を投下するのも王道のひとつですが、一方ではその質というか、尖がったものを使うことによってより目立たせていくみたいなことって、競合がいないと考えないですよね。

 

飛田:
確かに競合がいるから、差異をつけられるんですよね。

 

秋山氏:
例えばこの世に男性が僕しかいなかったら、身なり気を付けなくてもモテそうじゃないですか。一人しかいないので。

 

飛田:
確かにそうですね。

 

秋山氏:
選びようがないから好みもくそもないんですよね。

 

飛田:
そんなマーケティングの語り方する人はじめて見ました。

 

秋山氏:
でも「絶対」ってそういうもので、だからこそ「絶対」はないんですよね。

 

飛田:
比べられる「相対」の世界の中で生きているから、ということですね。

 

秋山勝 氏プロフィール

 

高校卒業後、企画営業職として商社に入社。1997年、グッドウィルコミュニケーション入社。物流倉庫の立ち上げやEC事業のサービス企画を担当。2001年、トランス・コスモスに入社し、Webマーケティング関連の新規事業など数々の事業企画を手がける。

 

2004年、ベーシックを創業。「Webマーケティングで世の中の問題を解決する」をミッションに、BtoBのWebマーケティングツール「ferret One」、国内最大級のWebマーケティングメディア「ferret」や「フランチャイズ比較ネット」などのメディア事業を展開。一般社団法人マーケターキャリア協会(MCA)理事。

 


 

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